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CMK 岩間 南美

2007年入社 早稲田大学 教育学部教育心理学専修 卒業

 

1.現在の仕事内容を具体的に教えてください

日本のP&Gにて、セールスチーム全体のCMKシニアマネージャーをしています。

カスタマーとP&GがWin-Winのビジネスを構築するための戦略を策定することが大きなミッションです。仕事内容は多岐にわたりますが、ショッパーの動向・カテゴリーのトレンド・競合の動きなどを包括的にみながら、いかにして店頭の売り上げを最大化するか、カテゴリーの成長を促進するか、という課題に対して、短・中長期的なアクションを提言するというのがCMK特有の役割となります。

 

2.現在までのキャリアパスを教えてください。

1~4年目:日本のP&Gにて、洗剤の「アリエール」や「さらさ」、柔軟剤の「レノア」などのブランドの中長期の戦略策定を担当。

5~6年目:ジュネーブのP&Gヨーロッパ本社に異動しファブリックケアを担当。当時は未発売だったジェルボール洗剤をヨーロッパ14か国で発売するプロジェクトを推進。

7~8年目:シンガポールのP&Gアジア本社に異動し、フェミニンケアを担当。シニアマネージャーに昇進し、日本や中国での生理用品「ウィスパー」のブランド建て直しを担当。

9年目~現在:妊娠・出産と共に日本に本帰国。産休・育休を経て、日本のP&Gに復職し、現職。

 

過去12年のキャリアの中で、夫の異動に伴う形で、約5年間を海外(ジュネーブ・シンガポール)で過ごしています。一番最初の入社4年目のジュネーブ異動を皮切りに、計4度の転勤をしていますが、そのたびに会社は必ず私のアサイメントをみつけ、家族とキャリア、どちらも諦めないで済むよう、後押しをしてくれました。

通常であれば、私が会社を辞めるか休職をして夫についていくか、もしくは夫が単身赴任するというのが一般的なのでしょうし、社外の友人たちも、このP&Gのサポートの手厚さには本当に驚いていましたが、P&Gでは、あまり珍しい話ではありません。

しっかりとビジネスで結果を残しており、会社にとって必要な人材であると認められれば、P&Gはロケーション、仕事内容、働き方にいたるまで、できる限りの柔軟性をもって、キャリアをサポートしてくれますし、私はその恩恵を存分に受けているといえると思います。

 

3.一日のスケジュールを教えてください

今は夫と3歳の息子と3人で暮らしています。

ワーキングマザー、かつ管理職というと、睡眠時間が極端に短かったり、夫や両親・義両親にフルサポートしてもらっていたり、殺人的なスケジュールをこなすイメージがあるかと思いますが、私はかなりバランスのとれたスケジュールで働けているかなと思います。

管理職として仕事の職責はもちろん重いですし、仕事は忙しいです。しかし、結果を残している限り、柔軟な働き方を認めてくれる環境には助けられていることが大きいと思います。具体的な例を挙げると、週一回の在宅勤務で自分の仕事を集中してこなす時間が確保できることや、会社が支給してくれるiPhoneで空き時間にメールをチェックでき、オフィスにいる時間をそこでしかできない仕事に最大活用できていること、などがあげられます。

 

〈オフィスに行く日のスケジュール〉

  • 6時に起床。夫も私も自分の支度をすべて終わらせてから、息子を起こします。ここは時間との戦いです。
  • 8時に家を出発。保育園に送るのは夫の役割なので、息子・夫とは近くの駅でお別れ。
  • 8時半頃にオフィス到着。午前中はミーティングがなければ、集中して仕上げたい仕事に時間を割くことが多いです。
  • 12時からはランチタイム。ランチの時間は大事な息抜き・そして情報交換の時間。なるべくチームや上司・部下、同僚などと外に出てランチするようにしています。
  • 午後はミーティングが続くことが多いです。チームのミーティングや、上司・部下との1on1など、集中して仕事をこなします。
  • 17時半から18時の間に退社し、息子のお迎えにいきます。退社から息子が就寝する21時半は家族の時間。息子と夫と夕食をとりながら、一日にあったことを話すのが一番大事な時間です。
  • 息子が就寝した後に、毎日ではありませんが、残っていたメールや仕事を片付けるためにパソコンを開くことも。
  • 22時くらいからは自由時間。夫と晩酌をしながらテレビを見たり、趣味の読書をしたりします。
  • 23時から24時くらいには就寝。

 

4.今までに印象に残った仕事を教えてください。

ヨーロッパのファブリックケアに所属していた際に担当した洗剤の新商品の発売が一番印象に残っています。

日本でも現在発売されているジェルボールのヨーロッパ版をヨーロッパ14カ国で一斉に発売するというプロジェクトだったのですが、新たな形状の洗剤を消費者の方々に受け入れてもらえるようなコミュニケーションプランやマーケティングプランが定まらず、何年も発売を見送っていた困難なプロジェクトでした。

新たにチームに参加したブランドマネージャーと、パッケージやCMなど、すべてのプランを白紙に戻し、もう一度消費者調査でインサイトを理解し、本当に消費者の方が求めているものは何かを洗い出すところからやり直しました。

私個人としても、なじみのなかったヨーロッパに異動した直後で、消費者のお洗濯の習慣なども全く分からなかった一方で、チームメンバーは当然ヨーロッパ出身のメンバーばかり。14か国一斉発売という大きなプロジェクトにもかかわらず、CMKは私一人で、消費者のインサイトに基づいた戦略を提言するまでには多くの苦労がありました。

その分、再度一から練り直したプランでの発売が決まり、商品が実際に店頭に並んで、手に取った消費者の方を見たときには本当に嬉しかったですし、プロジェクトが困難だったからこそ、チームとしての喜びも大きかったです。ジュネーブから異動した後も、その後の売れ行きなどを残ったチームメンバーが知らせてくれるのも嬉しいことの一つですね。